悲運の画家~イジュンソプ・家族への手紙@プアムドンソウル美術館

前回のブログの続きです👋


プアムドンのソウル美術館にやってきた猫八とさるちゃんも🐱🐵💓


それは??


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イジュンソプさんの作品を見るためでした。

韓国人でイジュンソプを知らない人はいないというくらい有名な画家🖌




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その画家にさるちゃんがなぜ興味を持ったかと言うと?

奥さんが日本人だったからです🗻




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日本ではほとんど知られていないが、韓国で小・中学校の教科書に作品や伝記が登場するほど有名な国民的画家がいる。早世した李仲燮(イ・ジュンソプ、1916~56年)。東京で美術を学び、その時に日本女性、山本方子(まさこ)さん(93)と恋に落ちる。戦争で空襲が激しくなると、日本から方子さんを呼び寄せ、終戦直前に元山(ウォンサン、現・北朝鮮)で結婚。戦争でも引き離されなかった2人だが、朝鮮戦争の混乱の中、方子さんは2人の息子を連れて日本に帰国する。当時、日韓に国交はなく、仲燮は愛する家族と生き別れのまま生涯を終える。(水沼啓子)
産経新聞より

と記事によると何とも悲しい物語がありました📰


裕福な家庭に生まれた画家イジュンソプ👨

同じく裕福な家庭で敬虔なクリスチャンの両親のもとで育った方子👧




イジュンソプは東京の帝国美術学校(現・武蔵野美術大学)に入学しますが

文化学院に移り、そこで2人は出会い恋に落ちました👨💓👧





イジュンソプは一時ソウルへ帰郷します🇰🇷

しかし、ここで戦況悪化

ふたりは離れ離れになってしまいます👩💔👨




方子はイジュンソプに会うために戦火をくぐり抜けソウルへ👧➡️🇰🇷


危険を冒してまで1人でソウルに渡った方子さん…



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当時の事を方子さんはこのように述べています。

「戦火の中、危険を冒してでも飛んでいってしまうほどアゴリが好きだったから」

よほど好きだったんでしょうね💕

猫八だったら愛する人の為に何もかも捨てて外国へ1人で渡るなんて!

とても考えられません。




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アゴリとはイジュンソプのあだ名👨


顎が長かったイジュンソプは「アゴリ」と呼ばれていました。


結婚した2人に息子が2人生まれました👶



ここで朝鮮戦争が始まってしまいます。



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朝鮮戦争が激しくなると、一家は済州島へ避難します。

ここでの生活は大変厳しいものでした😿


食べ物はおろか
子供のオムツもありません。

一家は東京へ避難することを決意しました👘🌸🇯🇵


方子さんの父親の訃報が届いたことや栄養失調で体調を崩していたこともあり、


日本への帰国が決まりましたが、ここで問題が発生します。

当時、日本と韓国には国交がありませんでした


2人の息子と方子には帰国の許可がおりましたが


イジュンソプには帰国の許可がおりませんでした




子供が栄養失調だったこともあり方子さん自身も身体を壊していました😿


方子さんは2人の子供を連れて日本に帰国します👘🌸🇯🇵



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翌年、イジュンソプは特別滞在許可を得て、1週間ほど日本で過ごしました。


しかし…

コレが家族との最後の別れとなりました



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マジかーーー!!

これで最後って😭😭




愛する息子にイジュンソプが韓国から日本へ送った手紙がコチラになります📮_____💌.



かわいいイラスト付のこの手紙はいかにも画家らしいですね🖌

戦争によって引き裂かれてしまった子供への手紙。


子供に分かるように可愛らしい文書ではありますが…

どんな気持ちで書いていたのかな?と考えると胸が締め付けられます😿



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私のかわいいテヒョン君👦

「学校へ行く時はちょっと寒くない?こないだはお母さんとテソン君、テヒョン君と3人で井の頭公園へ遊びに行ったみたいだね。

池の中に大きな鯉が沢山住んでいるかい?

お父さんが学校に通う時…

井の頭公園の近くに住んでいた時に毎日、公園の池を散歩しながら大きな鯉が泳いでいく姿を…

見て楽しんでいたんだ。
今度、お父さんが早く行ってボートに乗せてあげるね。

お父さんは五日間カゼにかかって横になっていたけど今日はとても元気になったので

また一生懸命絵を書いて…
早く展覧会を開いて絵を売ってお金とプレゼントをいっぱい買っていくから

元気で待っていてね。」

~訳:さるちゃん🐵💓


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「私ほど自分の愛妻にあひたがってゐる男がまたとあるでせうか。あいたくて、あいたくて、またあいたくて頭がぼーとなってしまうのです」

 「私のやさしい妻よ。何度も何度も長いポポ(キス)をお送りします。やさしくあたたかくおうけとりください」


さぞかし家族に会いたかったことでしょう😭

イジュンソプは家族に会えない失意の中酒に溺れていきます。


失意の中、肝炎と栄養失調のためソウル市内の病院で亡くなった。
友人らによって火葬され、ソウル市内の忘憂里(マンウリ)共同墓地に埋葬された。
妻の元に訃報を知らせる電報が届いたのは、その死から5日後だった。

愛する人の元へ戦争も恐れず渡った妻の方子さん。

夫の葬儀へも行くことが出来ずどれほど辛かったことでしょう。



「諦めるなどという生優しいものではなかった」と後に方子さんは語られています。



全ては戦争のせいです。

「戦争だったから仕方がない。」

そんな諦めの理由は決してあってはならないことのように思います。




僅か41歳で生涯を終えた画家イジュンソプ。

失意の中…

幸せだった家族との思い出を辿りながら描かれた作品に胸が締め付けられます😿




ソウル美術館3階の喫茶スペースの隣に作品が飾られています。




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見落としそうなブースにありますので、ご注意ください😺


それでは、またね。
あんにょん👋






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